統合失調症の症状は大きく「陽性症状」「陰性症状」「認知機能障害」の3つに分類されます。これらは単独で現れることもあれば、複数が重なって現れることもあります。
陽性症状
陽性症状とは、通常の状態ではみられない知覚や思考が現れる症状です。代表的な症状には、以下のようなものがあります。
- 幻聴:実際には存在しない声が聞こえる
- 幻視:実際には存在しないものが見える
- 体感幻覚:体の中や表面に実際にはない感覚を感じる
- 妄想:根拠がないにもかかわらず、「誰かに監視されている」「テレビやラジオが自分に向けて発信している」などと強く信じ込む
これらの症状は本人にとって現実と区別がつきにくく、強い不安や混乱を引き起こすことがあります。
陰性症状
陰性症状とは、本来ある感情や意欲などの働きが低下する症状です。陽性症状に比べて目立ちにくいものの、日常生活や社会生活に大きな影響を与えることがあります。主な症状には、以下のようなものがあります。
- 表情や声の抑揚が乏しくなる(感情の平板化)
- 何事にも関心が持てず、行動を起こしにくくなる
- 会話が少なくなり、返答が短くなる
- 人との交流を避け、自宅にこもりがちになる
うつ病と似た症状がみられるため、区別が難しい場合もあります。陰性症状は長く続くことがあるため、継続的な治療や支援が大切です。
認知機能障害
認知機能障害とは、記憶や注意力、判断力などの働きが低下する症状です。統合失調症では、日常生活や社会生活に影響を及ぼす症状のひとつとされています。主な症状には、以下のようなものがあります。
- 物事に集中し続けることが難しくなる
- 会話の内容や予定を覚えにくくなる
- 状況に応じた適切な判断が難しくなる
- 段取りを立てて行動することが難しくなる
これらの症状により、学業や仕事でミスが増えたり、日常的な作業に時間がかかったりすることがあります。また、本人が変化に気づきにくい場合もあるため、周囲が異変に気づいた際は早めに相談することが大切です。